Tuesday 27 March 2007

OSI の亡霊



IS-IS ってのは、OSIプロトコル用のルーティング実装。実は、面白かったです。FTAM とか懐かしいよ。



事実上 TCP/IPがInternet の標準になる前(80年代)には、「TCP/IPなんかだめで、将来はOSI になる」(a)って言われていた。OS の方は、「BSDなんかだめで、将来は SYS V になる」(b)と言われていた頃だな。「Linux なんかだめで、Windows NTになる」なんて話もあったか。今は「将来は IPv6 になる」フェーズですが... この業界は、本当にそういうのが好きだよな。Web 2.0 も、それ系なところがあるね。(a),(b) とも、90年代には聞かなくなりました。というか、実際に移行したところが馬鹿を見たという感じか。



例えば、東京都庁のビルの最初のネットワークは、OSIで実装されていた。それを、TCP/IPに移行するのは大変だったろうな。



 http://tinyurl.com/26u6k4



OSIは、可変長のアドレス。アドレスはインタフェースではなくてホストに付く。アドレスにポート番号に相当するものが既に付いている。とか、まぁ、「あぁ、なるほどね」って思うものが多い。でも、これじゃぁ、実装は難しいだろうなとも思う。実装が難しいものって、やっぱり技術的に問題がある。できるからって無理矢理実装しちゃいけないものってあるよ。



OSIの残した遺物は、いろいろあるけど、一つはDirectory service だね。X.500 ってものなんだが、あまりに巨大過ぎて使えないんで、Light weight directory access (LDAP) ってのが流行ったわけ。軽量といいつつ、それでも、LDAP は苦労する。OSI 臭いものの一つだな。



 http://tinyurl.com/27r9j4



で、もう一つが、IS-IS なわけか。それを IPv4/IPv6 に使おうってわけね。まぁ、面白いってのと、実際に使うってのとは別だからなぁ。

 http://tinyurl.com/yvd2g5



Cisco のルータにも、CLNSという名前でOSIの実装があるらしいです。そっちも、動かしてみたい感じ。これは、クラッシクカーを動かす感じか? あるいは、ローマの巨大遺跡見物か?

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