エンディミオンの方は一直線な話だったんだけど、こっちは、比較的複雑。特に、バチカンの話がね。
エンディミオンの方が練習だったのかも。それを拡大する感じですね。だいたい、登場したものの数を増やす方向らしいです。大天使が増えたり、ネメスが増えたり。
三部構成ですが二分冊。
解決篇なので説明が丁寧。ハイペリオンの没落の雲門の禅問答よりは、アイネイアーの問答の方がわかりやすい。大乗、小乗の話とか、良く勉強してる〜 宗教を切り捨てないで、それなりに生き残る余地を残しているのはダン・シモンズの配慮かな。ばっさり切り捨てるSFも多いのに。キリストからダライラマまで出て来るオールスターと言う感じです。
闇雲に逃げていた感じのエンディミオンとは違って、アイネイアーの「予言」ベース。結構、先が読める。そここに、ヒントがたくさんあるから。これは、わざとでしょう。先が読めると、読者はアイネイアーの立場になるわけだから。もちろん、読めなくても二度目は、必ずそうなります。これは、もう一度読むんだろうな。きっと二度目の方が面白いでしょう。
コアと、虚空界の話は強引。コアの扱いはひどいが人間が作ったものだから、そんなものか。まぁ、その強引さが逆にSFっぽいです。詩と俳句で飾るあたりも、はまってます。
ロールとアイネイアーの予言された恋愛として読んでも良い。それは、それで「来た来た!」という感じです。ロールの間抜けさが「えー、そうだったの!」ってのを自分の替わりにやってくれている。それが必須な話ですね。
東京にいる間に、ハイペリオン8冊読めました。ハイペリオンからの大風呂敷を、きちんと(まぁ、いろいろあるが、大きな風呂敷だから、細かいところは...)畳んで、めでたい。ぱちぱちぱちぱち。
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