バーナーヴィンジの遠き神々の炎の続編ですね。遠き神々の炎は、琉大に来たばかりの時に、うっかり徹夜で読んでしまって、翌日の授業がきつかった記憶がある。
犬の群が超音波で通信して一つの意識を持つ
というすっばらしい発想で、この続編はその鉄爪族が活躍する話。なんですが、
政治物苦手なんだよ
これじゃ歴史物とあまり変わらんし。あんまり入り込めない。結局、資源を何に分配するかという問題に過ぎないわけだしね。
ラブナとヨハンナを中心に話が進むけど、全体的には単純なプロットだな。行って戻ってくる的な。
ベンダシャスとかグリーンストークとか誰だよという状態だったので、遠き神々の炎も読み直しました。(blog / netnews には書かなかったみたいだな、随分、前だからな)
家の中で引越しとかで行方不明になっていて、買い直して読むという羽目に。なのだが、いざ読み始めてみると「え、そこにあるのは何?」というわけで、今、家には二冊ある状態です。
そうか、グリーンストークは、
波打ち際の知性を持つ珊瑚が短期記憶をサポートする車椅子に乗っている
というものだったのか。完璧に忘れてました。しかも、物語の重要な部分に関わってるし。
どうも昔は鉄爪族の話の大部分を読み飛ばしていたみたい。いや単に忘れているだけか。でも、今読むと、アムディとイフェリの話が面白い。子供が大人に利用される話でもあったのか。
数学者が書いた話らしくプロットが幾何学的で三角形が収束するみたいに話が進みます。この話は、
疫病体は絶対の悪
で始まる話だけど、星の淵の空は、それを疑う話でもある。それは、
悪とは何か
という問題でもあるね。あるいは、神にとって悪とは何か。ラーマヤーナでも、創造神がラーヴァナの熱心な修行に感心して「好きな望みを言え」と言った結果が「神の世界を征服したい」だったんだよな。
遠き神々の炎にはネットニュースが出てくるのだけど、今となっては古臭い。今だったらSNSかTwitterか。当時は早過ぎて誰も知らなくて、今は、古過ぎて誰も知らないのがネットニュースだね。
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