Balance 方程式から始まるので、最初の方は流体力学の教科書みたい。79年だったのか。学部の時にこっちを読めば良かった。学部時代、場の量子論は、Dirac 先生の原書で勉強したのですが、ちょっと無謀だったと思う。
マックスウェルの変位電流は、電流が連続方程式を満たすように導入されたなんていう話があって、そうだったっけっか? でも、そう言われてみるとそうか... なので、マックスウェル方程式から連続方程式を導入するのは、計算練習っぽい。
マックスウェルの電磁場の4つの方程式以外に、ローレンツ力の式があって初めて、電荷の運動がわかるわけなんだけど、電荷の近傍にj=0を仮定して、マックスウェルの電磁場の方程式から、ローレンツ力の式が出せるはずだよな〜 とか考えてました。もちろん、作用とかハミルトニアンから導出するのは簡単なんだけど。
今回確認したのは、場の古典論(マックスウェル方程式)とかに、電磁場と調和振動子の対応や、発散の困難が既にあることですね。あと、場の量子化自体は必然性があってそうなると言うよりは、「できるからやりました」的なところがあるというところか。
この本自体には、Diracの相対論的量子電磁場の式は直接導出はしません。でも、t=0で、<φ|φ>=0 を要求すると、ローレンツ不変性から、光円錐の外全域で0になるというのが面白かった。しかも、それが、電子と反電子の二つの解が干渉することで得られるということらしいです。この当たりは、電磁波の前進波と後退波の関係に似てるかな。
場の理論は、結局は「摂動法」しかなくて、非線形微分方程式の一般解にはいまだに手が届かないあたりに問題があるらしい。理論がきれいかどうかよりも、計算できるかどうかの方が重要だというのは、もちろん、そうなんですけど。
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