Saturday, 31 October 2009

自由競争、市場原理の幻想

市場原理では誰も儲からないところで安定するってのは古典経済学の基本で、

 You can't win
 You can't break even
 You can't even quit the game
 http://en.wikiquote.org/wiki/Thermodynamics

っていう、熱力学的アナロジーと一致します。(負けることはいつでも出来る... 大半の参加者は負けるのが必然)

特に、放っておけば給料は最低限まで下がる。法律か労働争議とかで戦う以外に給料をあげる方法は存在しません。

パレート最適とかナッシュ均衡とか、それから逃れる原理も探されたわけなんだけど、そもそも理想的な資源配分の解が存在しないので、自由競争と市場原理でうまくいかないってのは、経済学の基本定理みたいなものだと思う。

最適配分なんて言うのは、もはや諦められていて、恐慌とかバブルとかの破綻を避けるだけで満足するしかないです。公正取引法とかインサイダー取引法とかで抜け駆けを防ぐぐらい。

それでも、自由競争、市場原理と言う人が「まだ」いるのは、なんか引っかかっているんだと思う。金銭的に成功しない経済学者ってのは信用されない。それは、もともと御用経済学者ってのが、金持ちの権利を守るための理論武装のためだからでもある。マル経は、それの反動みたいなもの。

そもそも、ケインズ革命ってのは「失業の存在を合理化する」理論だし。失業者は政府が面倒を見ろってことだよね。

まぁ、市場や価格がまったく不要だとは思わない。でも、例えば「音楽に正しく価格付することが出来るか?」と言う命題だったら、常識的にも不可能だとすぐわかると思う。

ハイエク流の競争的市場は、隠された情報を価格と言う言葉で引き出すのに有効としているだけで、そこに安定的な均衡が存在するというわけではないです。実際、安定してないよね。

つまり、制限されない競争市場の安定ってのは、単なる幻想だってこと。むしろ、積極的に外乱を入れた方が良い。

経済的な状態を確率的に擾乱して、予測可能性を排除していくことが、恐慌やバブルのような極端な点への傾向を下げると思う。市場参加者にリスクを意識した運営をさせることが重要。

昔のグリーンスパン氏の発言とかが有効だったのは、そういう確率的な擾乱の一環だと思います。

今、導入するべき市場への関与は何か? そういう視点で政府は経済運営するべきだと思う。例えば、法人税廃止、消費税上げ、Basic Income 等など。「今までで十分、日銀頑張れ」ってのは、ちょっと根性論過ぎる... 日本人は、そういうの好きだけどね。高橋是清来れ〜 みたいな。

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