Sunday 29 October 2006

みずほが悪いという論理の不思議さ



http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=108662&media_id=4



当時も書いたことだけど、この事件は一方的に東証側が悪い。「ミスしたやつが悪い」という論理は破綻している。日本的な「個人に責任を転嫁する」というのにしか思えない。



みずほ側の責任を指摘している人も「ミスは起こるもの」と書いていることが多い。その通り、誤発注は日常的に起きている。日常的に起きるミスに400億円要求するのか? ミスした個人にか? あるいはみずほ証券に? 発注ミスに対処するシステムを提供するのは、東証の責任であり、そこに数百億円を投資する義務があったはず。東証がシステムで対処するよりもリスクを取ったってことなら、そのリスクを払うべきだね。



さらに低いレベルで議論することも出来る。発注ミスを認識して対処し始めたのは、発注して3分以内。みずほ側は迅速に対処している。数百億円の損失を確定させる選択を行ったのもみずほ側。この時のやり取りは「どちらで取り消すか」という対等の議論ではなかった。東証側は、いつでも取引停止という手段を取ることが出来たが、みずほ側は「数百億円の損失を横目で見ながら、ソフトのミスで取り消しでない操作を繰り返す」ことしか出来なかったわけだから。



明らかに、責任を放棄して損失を拡大させたのは東証側であり、それを認識して取引停止を拒否し続けたことには「悪意がある」と思う。つまり、これは、みずほ証券に対する営業妨害だったのであり、刑事罰を追求出来るのではないか? 相手に数百億円の損失を要求出来るなら、自分の方も数百億円の損失を受け入れる覚悟があるべきだと思う。それを認識してなかった東証トップは信頼出来る取引を行う義務に対する背任行為を行ったのだと思う。

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