Sunday 15 October 2006
数学の本
この前、群論の話を書いたら、アルティンの「ガロア理論入門」をこっちに持って来ていたのを見つけました。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4489010931
そんなに長くないし、なんか、ちんたら読んでます。プログラムしながら、気晴らしに読むみたいな感じ。Linear Logic の方も少し持ち歩いていたのだが、そっちは、いまいち、読む気がせず。
前にも読み進んだはずなんだが、妙に新鮮だ。扱う対象が多項式という具体的なものだし。また、この本は問題と解答が多い。良い本だね。やっぱり、問題解かないと、本当に理解することは出来ないよ。多項式の割算とかがたくさん出てるし。高校生の時に先生に聞きながら読んだりすれば良かったとか思います。今は分解体とか既約多項式の分解の一意性あたり。先は長い。可解体まで行きつけばいいはずなんだが。小説読むのも面白いけど、こういうのも面白いんだよな。
でも、やっぱり複雑。図を書いてわかるような複雑さではない。でも、それも記号的なものに帰着出来るはず。そんな問題意識もあります。
ガロアは、若くして女性絡みの決闘(決闘なんてだいたいそんなもの)で死んだ数学者で、死んでから業績が再発見されたんだよね。それがフランス人に受けるのは、なんとなくわかる。そういう情動的なものと、数学的な思考って両立するものだと思う。
当時の5次方程式の代数的解法の追求から、ガロアがどうして、ガロア理論に行きついたのか、その過程も興味があります。方程式の解と係数の関係、二次だたら α+β=-b/2aで、三次でも、α+β+γ=-b/a... で、αとβを入れ換えても、それは変わらなくて... そこのあたりに、文字の置換(対称群)との関係があるというのに気づいたんだろうな。
やっぱり、有限な記号に対する計算力ってのが数学的な能力なんだと思う。ゆとり教育って、そのあたりが抜けている。二次方程式の解の公式なんか知らなくても生活に困らないなんて話があったけど、解の公式を覚えるなんてばかげている。解の公式を瞬時に導出できる計算能力が必要とされているんだよ。それは、微分方程式とか、プログラミングにも通じていると思う。
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