Sunday, 23 July 2006

時間旅行、あるいはタイムトンネル



タイムトンネルはHi8にとったのを全部持ってます。昔、Super Channelでやってたらしい。別にDVDでなくてもいいや。

物理学的には、
 http://tinyurl.com/k63ow
こんな感じらしい。

でも、結局、SFの小説で使われていたもののどれかになるってなことですね。まぁ、人間の考えることなんで、数式で考えようと、文章で考えようと結果は同じみたいな感じか。ここに出て来るのは単一解ばかりなんで、パラレルワールドはなし。

物理学者はパラレルワールドは嫌いらしいんですが、エベレットみたいな超多重世界解釈とかもある。だったら、リーマン面みたいな多重解を許したっていいじゃんと思うが、そうすると確率解釈の和が1でなくなるので数学的にはまずい。でも、量子力学の確率解釈なんて、人間から見てつじつまがあってりゃいいわけなんで、「総和が1でないからなんなんだ」と開きなおることも可能。でもリーマン面全体で積分すればいいじゃんって簡単なものではないらしい。

タイムトンネルには過去を変えてどうこうって話は出てこない。なので、単一解前提らしいです。単一解の話だと、ハインラインの時間の輪とか、広瀬正のマイナス・ゼロだね。こっちの方が話が完結するので小説的な完成度はあがります。

ラインスターのタイムトンネルの原作は、まったく逆で、過去を変えまくる。こっちの方がSF的には面白い。変えまくる話だったら、Quantum Leap (タイムマシンにお願い) が面白かったかな。あるいは、何回か書いた、「未来へのホットライン」と「タイムスケープ」か。どれも良くできている。エネルギー保存則とからはうまく逃げてるし。変えまくる話では多重解が必須。

時空間の幾何学解釈は、量子力学を知った後だと、僕は信用できないと思う。つまり、一般相対性理論は「偶然正しい」だけであって、それを境界領域まで延長したり、そのイメージを使って予測するのは間違っているだろうと予測します。これはファインマンの立場に近いね。ウェルズ流の運動学的な移動よりは、Quntum Leap みたいな時間解釈を使ったタイムマシンの方が現代物理的ってことか?

タイムマシンを使って神様が人類の進化をデバッグするなんて話がソウヤーの「さよならダイノサウルス」には出来るんだけど、それだったら、山田正紀の「神狩り」みたいな展開にして欲しかった。

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