Friday, 27 April 2007

数学III



http://www.cm.kj.yamagata-u.ac.jp/blog/index.php?logid=4975

微分積分で、物理と数学がわかるようになった話。

物理と数学は、いろんな入口があって、どこから入っても全部に到達できるみたいなところがあります。微積と線型代数は、代表的な二つの入口だな。

後から考えると線型代数が、もっともやさしく、もっとも役に立つ数学だと思う。何せ、連立方程式を解くなら、これだろっていう武器だし。行列の固有値とか、スペクトル分解とか、数学の発明のうちのトップクラスだと思う。微分積分とかフーリエ変換にもつながるし。

微積のεδには、泣く人は多いんじゃないだろうか。でも、物理だと、平気でΔxで話を進めてしまう。実は、それでもOkだってのは、超準解析までやればわかる。ってことは、実は、物理側から微積を学んだ方が理解しやすい。

この他に代数学ってのがあって、これは、方程式を記号的にいじりまくる話。これは、完全にパズル。特に、因数分解とか整数方程式とかがそう。なんだけど、記号ゲームってことは、総当たりで解きゃいいんだよね? っていうかパターンが決まっている。もっと言えば、高校生が解けるような代数学的問題って、当然のようにやさしい。

そう言えば、中学1年生の時の夏休みの宿題は、因数分解50題だった... あれは難しかったが、面白かった。

でも、微積も、実は、記号ゲームであって、微分方程式になると、代数学とあまり変わらない。つまり、パズルになってしまう。パズルってのは、結局、総当たりであって、そこから手早く解を見付けるのは「ズル」か「要領」でしかない。AIのhueristicに感じる「いんちきさ」がそこにはある。なので、パズルを解くってのに、あんまり魅力を感じないってのは、共感できます。

数学III の内容は、こんな感じ。加速度が、ここで出て来る。加速度の計算をしないで物理を理解することは不可能。ちゃんとした参考書とかだと、「数IIIの内容を少し先にやっておこう」とか書いてある。当然だよ。


2 内 容
(1) 極限
微分法,積分法の基礎として極限の概念を理解し,それを数列や関数値の極限の考察に活用できるようにする。
ア 数列の極限
(ア) 数列 の極限
(イ) 無限等比級数の和
イ 関数とその極限
(ア) 合成関数と逆関数
(イ) 関数値の極限
[用語・記号] 収束,発散,∞
(2) 微分法
いろいろな関数についての微分法を理解し,それを用いて関数値の増減やグラフの凹凸などを考察し,微分法の有用性を認識するとともに,具体的な事象の考察に活用できるようにする。
ア 導関数
(ア) 関数の和・差・積・商の導関数
(イ) 合成関数の導関数
(ウ) 三角関数・指数関数・対数関数の導関数
イ 導関数の応用
接線,関数値の増減,速度,加速度
[用語・記号] 自然対数,e,第二次導関数,変曲点
(3) 積分法
いろいろな関数についての積分法を理解し,その有用性を認識するとともに,図形の求積などに活用できるようにする。
ア 不定積分と定積分
(ア) 積分とその基本的な性質
(イ) 簡単な置換積分法・部分積分法
(ウ) いろいろな関数の積分
イ 積分の応用
面積,体積


大学受験で数学III要求できないのは、公立校では数学IIIまで正規の授業が到達できないことが多いから。でも、科学者、技術者になりたいなら、当然、自分でカバーするべき範囲です。学校で、授業が提供できなくても、自分で勉強するように指導するべきだと思う。それが、結局は、他の科目、物理、化学、地学、生物を理解するキー、武器になるのだから。

トップクラスの人材を育てたいなら、今の中学高校のカリキュラムはゴミだと思う。でも、ゴミの中からだって玉は現れるわけだが、それなりの苦労であることは確かだな...

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