位相空間論の復習です。
「コンパクトの直積はコンパクト」っていう定理。そもそも、コンパクトが、
任意の開被覆が有限部分被覆を持つ
という「さっぱりわかりません」な定義なんですが、チコノフの定理にいたっては、ポントリャーギンに、
まったく初等的ではない
と書かれているありさまです。
昔勉強した頃は「こんなの何の役に立つの?」って感じだったけど、今だと例が良くわかる。sin 1/x を拡大して連続関数にするとか。まぁ、そんなもの。
これは、
形而上学
だよね?
任意のってのは、もちろん無限のものを含むという意味。無限と有限をはっきり区別したくなると選択公理が出てくる。そもそも選択公理と同値らしいので「公理」で良いじゃんとも思うが、そうもいかないらしい。
高校生とか大学生で何回かトライしたはずだが、選択公理を直接使うのではなくて、
極大原理 順序付けられた集合には最大値がある
ってなのを使うのでわかりづらい。今回は選択公理は勉強しまくったので、
すべての集合は推移集合として整列される
ってのを知ってたのでばっちりでした。
コンパクト性と同等の有限交叉性(閉集合の集りから有限個取ってくると必ず共通集合があるなら全部の共通集合がある)を使う。
だけど、射影の有限交叉性で出くる部分の直積を取ると、共通集合が凸でない場合に余計な像が出てしまうので、それを取り除くために、集合を付け加えて極大有限交叉列を作る。そこで、極大原理を使うってことでした。
なのだが、意外だったのは、そこで閉集合だけでなく、開集合とかもどんどん加えて乗法性が成り立つ(ちょっとでも交わっていれば、かならず、そいつも含む) ところまで拡大するところかな。極大なんだから当然なんだけど。
どうも選択公理が壁だったらしいので、当時これをもっと早く乗り切っていたらと思わなくもないですが、どうせ計算機に転んだに決まっているので、やっぱり差はないだろうとも思います。
位相空間論じゃないけど、「ガロアの夢」を読んでいた中学生頃の自分にアルティンを送りたい。そうすれば、もう少し有意義な時間だったろう。
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