Monday, 17 August 2009

ハイペリオンの没落

と言うわけで読み終りました。最初の方のエンジンのかからなさったらなかったので、ハラハラしましたが。

玩具箱をひっくり返したようにブチまけた話を、詩人の生まれ変わりが拾い集めていくわけですね。

詩とか禅問答とか出て来るこの話を訳すのは大変だったろうと思います。うっかりすると、お笑いになってしまうと思うのですが、大森望が絶賛している通りの出来です。

話は、かなり強引ですが、それぐらいが、この規模の話は相応しい。雲門って、Cloud Gate かな。雲門が語る話がわかりにくい。グラッドストーンの決断もカッコ良いが、あれはなぁ。でも、6人の巡礼(7人だったのに)が、それぞれ期待通りの活躍をするので、問題ありません。

AIやデータスフィアの描写とかも通俗な気もしますが、むしろ、素養をひけらかした結果でしょう。嫌味ったらしい気もしますが、気持良くもあります。

ハイペリオンの方の巡礼の口述する物語と言う手法の替わりに、詩人に夢を見させると言う「ほとんどインチキ」な手法を使ってますが、SFだから、それもありだと思います。全体的な整合性が破綻してないと感じました。転位ゲートがあるんだから、これもありかなという程度。

ストロスのシンギュラリティの設定も似ているんだけど、この大作の前では霞んでしまいます。

エンデミオンは、まだ、到着してませんが、続きは、福岡で読むのかな。

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